[キム・ヘソンのコラム] 対中国政策、戦術を越えて戦略的アプローチが必要

[写真・筆者=亜洲経済(写真・筆者=キム・ヘソン韓中親善協会理事 (太亜金融有限公社会長・中国国際貿易促進委員会の海外顧問)]


一見すると、韓中間のサード葛藤が国内の中国専門家らを集結させた効果もある。彼らは外交、国防、経済など、各自が自分たちの専門分野で意見を活発に行っている。しかし、最も重要な質問は私たちが対中国の長期戦略を持っているのかということだ。

中国は近い隣国だ。韓国が他の地域に引っ越さない限り、隣人として一生変わらない宿命的な関係だ。

私たちは戦略を露出することがあまりにも多い。段階別交渉で打ち出さなければならないカードをすべて見せたりする。そのため、中国はもしかして韓国を丸見えに見ているかもしれない。

今回の韓国政府が発表した「3不原則」も、再び中国の戦略に巻き込まれてしまったものかもしれない。これまで韓国政府はサード配置が北朝鮮の核を対応する韓国の正当な防衛であり、中国の圧迫を過度な内政干渉だと主張してきた。ところが、韓国企業に不利益を与えた中国側に遺憾表明の要求もできず発表された「3不政策」は、今後、中国に他の口実を与えられる多少性急な発表ではなっかたのかという気もする。

どちらかというと韓中関係を解決しなければならない責任は中国側がもっと大きい。ドナルド・トランプ米大統領のアジア歴訪を契機に、北朝鮮の核問題解決に向けた中国の役割と立場を具体的に把握した後、中国と協議を行ったほうが我々にとっては威信を高めて中国から得られるものも多かったのではないかという残念な気持ちもある。

韓国政府が5年ごとに政権が変わり、変わるたびに繰り返される政策の変化などからみると、対中国政策は中国をまともに知り、各分野別に長期的な戦略を提示できる中国専門家をプール稼動するこそ、より成熟された対中国の交渉とメッセージを送ることができると思う。

「3不原則」発表以降にも、中国はこれに対する韓国政府の「履行」を云々する。中国は韓国に米国のミサイル防衛(MD)体系に参加せず、サードの追加配置を検討せず、韓米日軍事同盟をしないという「約束」について一つでも履行しなければならないという立場だ。

トランプ大統領は今週のアジア歴訪で北朝鮮の核問題を解決するための軍事オプションも議論するという。今、米政界では北朝鮮核問題を外交的に解決しようという穏健派と軍事的オプションが必要という強硬派が対立している。しかし、中国と米国G2の間で韓国が均衡した外交力を発揮できる戦略家が見えない。

中国は政治と経済が常にかみ合って回っている。韓中間の政治的対立が再び浮き彫りになると、中国を相手に事業を行う韓国企業が打撃を受けるのは今回のサード問題で経験しように火を見るよりも明らかだ。

戦術はあっても戦略が存在しないアプローチで中国の心を捕らえることができるという考えは捨てなければならない。そのために各分野で長い間、中国を研究してノウハウを身につけた中国専門家をプールを稼動し、宿命的な隣国である中国に対する成熟した外交力を発揮しなければならない。
<亜洲日報の記事等を無断で複製、公衆送信 、翻案、配布することは禁じられています。>
기사 이미지 확대 보기
경북 포항시 경북 포항시
닫기