[亜洲経済新年スペシャル] 世界一の投資家、ジム・ロジャーズ特別インタビュー

  • 「投資の神様」と呼ばれるジム・ロージャス、"政府は規制を最小化し、韓国は必ず統一しなければ、、、"と主張

[写真=ジム・ロージャズ提供 (2018年1月、本誌のキム・ホイ記者と特別インタビューを行った世界的に有名な投資家ジム・ロージャス)]


【ジム・ロジャーズが思う韓国の未来と可能性は?】

Q. 韓国の成長可能性についてどう思うか。韓国がグローバル経済市場で重要な役割を引き受けることができるほどに成長すると考えているのか?

現在、韓国は世界で最も保護主義的な(protected)経済と社会の一つだ。これは韓国の成長が停滞した主要な理由であり、以前のように韓国経済が躍動的でない理由でもある。
保護主義と閉鎖主義は歴史的にいつも低迷をもたらしてきた。そのため、まず韓国は社会と経済を外部にできるだけ多く開放することが必要である。もし、私が韓国人なら、経済はもちろん国境も部外者に完全に開放するものだ。韓国人は外部人たちが来ることを嫌う。しかし、韓国が (成長するためには) 必ずしも受け入れなければならない。
韓国はそうしないが、私が韓国人なら国境を積極的に開く。特に、韓国の人口の減少はとても深刻な状況であり、このような状態では移民を積極的に受けることが必要だ。
次に韓国は統一のために何でもしなければならない。統一韓国は世界で最も楽しい (exciting) 国家になるだろう。中国と国境を置いた8000万人口の国家に、北朝鮮の天然資源を持つようになる。また、よく訓練されて教育を受けた安価な労働力を確保することができる。韓国は経営能力、資本、そしてノーハウがある。韓国をまたプレーするように作ることができるのは開放と統一だ。果たして韓国はこれができるのか? 私はしなければならないと思う。しかし、私は韓国人ではないので韓国人たちに何をしろといえる立場ではない。

Q. あなたは農業が非常に立派な投資価値を持ったものと見ている。しかし、他のアジア国家に比べて韓国では農業分野に対する青年層の関心や人材が不足した状況だ。これからも韓国で農業が重要投資先として定着できると思うのか?

J. 世界的に農業の未来を明るい。しかし、農業人口は不足する。競争が熾烈でないというのが、農業が無限の可能性と機会な逆説的な理由だ。
韓国は国境を開いて大勢が移民をきて、農事ができるようにしなければならない。それに、統一できたら北朝鮮から農業に必要な人材が大挙補充されことが可能だ。農業は立派なチャンスになることができる。しかし、韓国は過度に閉鎖的で保護主義的であり、規制と統制が多い。

Q. 規制を話したが、韓国政府に規制に対して言いたいことがあるとしたら?

J. (笑) は辞任せよ。政府を閉じ、すべての官僚を解任しなさい。 り直せ。(笑いながら) いや、これは本心ではない。私だったら全ての規制と統制をなくしたい。いろんな面で韓国はすばらしい成長をしてきたが、過去の栄光に止まるだけだ。韓国は今、低迷を経験しており、若い彼らは野心がなく、かつて以前の韓国人たちがそうしたように一生懸命に働いていない。
このような韓国は積極的な開放を通じて人々が競争できるようにしなければならない。もし、外国人たちが来たら競争は一層激しくなるはずだ。若い韓国人らはもっと熱心に働くことになる。

Q. 韓半島(朝鮮半島)の戦争に対する緊張感が高まっている。南北が統一する可能性についてはどう思う?

J. 統一について肯定的に考えており、統一が数年以内に行われるものと見ている。世界で起こりうる最も良い事の一つだ。もちろん、今のマスコミ報道や政府の扇動文句などを見ると、状況は最悪かもしれない。しかし、ドイツをケースをみてみよう。1989年に状況はめちゃくちゃだった。それでも、1年以内にドイツは統一した。今、米国の扇動、日本の扇動などがあるが、実際に状況はさらに好転している。
日本、米国、中国の株価が上がっている。いずれも戦争を考えていないということだ。戦争が来る前に統一が実現できると思う。

Q. 統一が5年くらいかかると思うのか?

J.それよりももっと早く来ると見ている。日本は統一に反対する。日本は統一された韓国と競争する自信がないからだ。日本は莫大な負債を持っており、人口が減っている。中国と国境を接した統一韓国の競争力は大きい。北朝鮮と韓国の底力が合体する場合、日本と中国も韓国と競争することはできない。彼らはそれを知っている。
米国も反対するかもしれない。統一がされたら、米軍を撤収しなければならないからだ。米国は韓国に滞在したいと思っている。米国は利己的な理由で統一を望まない。日本も同じだ。しかし、統一は行われなければならず、必ず統一できると思う。

Q. 韓国に新たに投資する計画があるか? 2018年に注視しなければならない危険要素は何だと思う?

J. 韓国市場の主要要因は上がりすぎということだ。ご存知のように上昇は全ての市場でリスクになる。二番目の危険要因はドナルド・トランプだと言える。彼は自分が何をするのか分からない。彼は馬鹿げたことをする可能性もある。何をしようとするのかは分からないが、不確実性は危険要因になる。
韓国の状況が不安定だが、中国は戦争を起こさないはずで、米国も韓国の同意なしに戦争はできないだろうと見ている。

【ジム・ロジャーズが見つめてる未来の投資は? 第4次産業と暗号通貨はどう見ているのか?】

Q. 最近、第4次産業に世界的な関心が集まっている。関連事業の成長可能性についてどう思うか。 2018年に第4次産業関連事業に投資することについてどうみているか。もし投資を勧めたい分野があるか?

J. まともな人と、きちんとした製品だけ見つければ、どんなものでも良い投資先になる。何でもいい。ゴミさえもまともな知識とまともな人や物があれば立派な投資先になる。
歴史的に新技術はいつも良い投資先だったため、人工知能など第4次産業も有望な投資先だ。 しかし、60年前に数百個のコンピューター企業が米国にあった。大半は消えてしまい、一部だけが成功した。自動車企業も同じだ。だから、きちんとした人と製品、専門知識を持った所を探して見つけられるなら、それが良い産業といえる。

Q. 第4次産業革命に戻って、関連産業に投資したことがあるかな?

J. 私はそれを理解するほど十分に利口ではないために少しだけ投資している。私は自分がよく理解してないところに投資すると必ずお金を失うということを知っている。

Q. 暗号通貨についてはどう考えているのか? 暗号通貨が持続可能だと思うか?

J. 今、インターネットは全てを変えている。次の世代は銀行にも郵便局にも行くことはないだろう。インターネットはあなたが知っていたすべてのものを変える。中国に行けば、人は現金を使わない。お茶一杯を飲んでも、自動車を買う時も携帯電話ですべてが解決される。
しかし、中央政府が統制権を失わないようにするだろう。暗号通貨を開発した彼らは「我々は政府より利口だ」と話す。実際そうだった。みんなは政府よりも利口だ。しかし、刀の柄を握っているのは政府だ。だから政府は暗号通貨が気に入らない。そのため、政府が結局はどんな規制をするかわからない。政府は統制権を失いたくないから、政府主導のインターネット貨幣ができるかもしれない。暗号通貨が持続可能だと思うが、今はよくわからない。

Q. 韓国をはじめ世界の株式市場は現在バブルを形成していると思うのか?

J. まだバブルではない。しかし、米国の株式市場ではバブルが生じているところだ。世界各地でバブルが生じているとはいえ、市場全体はそうじゃない。今年か来年にはバブル現象が現れると思う。世界市場の全体をバブルであるとは思わないが、一部の企業にはバブルが入っていることが事実だ。

Q. どの国を最も有望な投資先に挙げているか? 理由は?

J. 北朝鮮かな。(笑) しかし、我々は投資できないところだ。ただ、変化は始まっている。平和が定着するならば、韓国と北朝鮮いずれも兵器にかかる費用も節約できる。北朝鮮を除いては、ロシアは多くの潜在力を持っており、コロンビア、南米も潜在力を持っている。カザフスタンもやはり同じだ。これらの国は今後成長する潜在力を持っている。

Q. 農業以外に他のところに投資できる産業を推薦してくれるなら?

J. 中国の汚染除去関連産業だ。もし、中国、インド、バングラデシュをきれいに作ることができるなら、金を稼ぐことができる。これらの国は数千万人の人口を持っており、汚染が深刻だ。 もし、ここをきれいにできる企業を知っていれば、多くの収益を上げることができる。また、一対一で関連事業と旅行業も有望だ。特に、中国の旅行客が増えている部分を注目しなければならない。

【韓国の青年たちに話してあげたいことは?】

Q. 昨年、韓国を訪問した時に韓国青年の人生に対する助言をたくさんした。現在、韓国の青年創業の割合が他のアジア国家に比べて低い。良いアイデアを持って創業を悩む青年らに助言をするなら?

J. 公務員になって安定した人生を生きるだけを望む韓国の若者たちの態度は非常に残念だと思う。こんなに若者たちが「安定」だけを求めるなら、韓国は決して偉大な国にはなれない。
韓国はここ数十年間、成長をしながら革新を成し遂げた。日本と米国も同じだ。韓国を始めとするこれらの国家が成長できた基盤には、野望を持って危険を甘受した勇敢な人たちがいる。 彼らがいたからこそ、国や経済の発展が可能だった。みんなが公務員試験にしがみつく国家は結局、衰退するしかない。

Q. もしあなたの子どもが創業しようとすると、賛成するのか? 反対するのか? その理由は?

J. 私は創業について激励する方ではない。創業をしないといけない人は自分がすべき事に対して正確に理解し、その仕事が成功するという確信を持っている人だ。そうでなければ失敗するしかない。特に、自分がすることに対する正確かつ豊富な知識を持っていることが重要であり、情熱を持たなければならない。すごい熱情と豊富な知識を持った者だけが成功することができ、そうでない場合は失敗するしかない。事実、ほとんどの人が失敗する。

Q. 政府が人々に創業を激励しなければならないと思うか?

J. 政府が介入すると、大半は未来が明るくない。うまくいくことは少ない。もちろん、とても良い考えを持っている人たちにお金が必要な場合、政府が資金を支援するのはいいことだ。しかし、政府と官僚がお金が行方を決定するのは正しくない。若者たちが決定しなければならない。狂った(crazy)若者たちのことだ。政府は新しいアイディアに対する投資を奨励する必要がある。
ご存知のように数百年150年前、米国は人々を米国の地に釘付けにして土地を分けてあげて、人々が自ら考えて働いて動くようにして成功した。
シンガポールでは60年前、頭がよく、教育を受けて、成功的な人材を誘致するために努力した。彼らがシンガポールにくることで、この国はとても成功的な国家となった。あなたが人々に正しい動機といい雰囲気を作ってあげれば、人材達は移民をきて仕事をするだろう。米国とシンガポールは大勢の移民を受け入れた時、彼らを助けようとしただけで、何かをしてほしいとは言わなかった。アイデアは人々からきており、政府から来たわけではない。

Q. 最後に韓国の若者たちに助言したいことがあれば?

J. 他の国の言語を学ばなければならない。もちろん、韓国の若者たちが他の国の言語を習ってはいるが、みんな一つや二つ以上の言語を学ばなければならない。第二に他の国に行って1年や2年間暮らしてみる必要がある。自分自身についてたくさん教わりながら、韓国についてもたくさん学ぶことになるだろう。
韓国は非常に孤立して閉じた社会であり、閉ざされた経済だ。だから、若者たちは国の外で数年間暮らしてみる必要がある。学校に行ったり仕事をしたり、国外でやりたいことは何でもやってほしい。政府はこのようなことを奨励しなければならない。こういうことは、韓国人に韓国について教え、世界について教える道になることであり、これは韓国を肯定的に変えるだろう。
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