[キム・チャンイクのコラム] 在韓米軍の撤退、米国にはオプションである・・・"撤退のない核廃棄、貫徹することができるだろうか"

[筆者=キム・チャンイク建設不動山部 部長  / 写真=聯合ニュース]


北朝鮮の核平和協定の局面で在韓米軍の撤退可能性に対する一般の認識は「まさか米国が在韓米軍を撤退するだろうか」ということだ。

根拠は主に二つだ。韓米同盟を考慮するとき、在韓米軍撤退の可能性が低いとみている方が多い。もしくは米国の極東アジア戦略で在韓米軍が担当する割合をあげる。在韓米軍の維持が米国の覇権戦略に符合するということだ。

両方あってると思う。しかし、米朝交渉がギブ・アンド・テイクであるという点を考慮すると話が違う。在韓米軍が米国が望む方式の非核化を貫徹させるための見返りで支払われる可能性を排除できない。

在韓米軍は米朝和平協定妥結の過程で主要議題としてすでに浮上した。

交渉妥結は等価交換を前提とする。核凍結と平和協定の締結が等価交換なら、米国が望む核廃棄(CVID)を貫徹させるためには平和協定以外の対価を支払わなければならない。北朝鮮が望むのは在韓米軍の撤退だ。在韓米軍の撤退のない核廃棄は、交渉では不可能だという意味だ。金正恩が核といういわゆる新製品を割引販売する理由がない。

もちろん米国は不等価交換を貫徹させる力がある。国際社会の同意の下、強力な対北朝鮮制裁を持続することができ、軍事力も圧倒的に優位にある。米国は不等価交換を希望する場合、交渉テーブルを破り、対北朝鮮制裁を継続するか、戦争を開始しなければならない。対北朝鮮制裁の方式の解決は、米国が設定した北朝鮮の大陸間弾道ミサイル(ICBM)開発の期限がすでに過ぎた状態で選択肢として不適合する。米国の選択肢は等価交換方式の交渉妥結か、協定が物別れになった状態での武力使用である。

核凍結と平和協定締結の線での等価交換ももちろん可能だ。しかし、米国は表面的にはこの交換は不可という立場だ。

最近会った第1野党の議員は記者にこのように話した。"北朝鮮の核平和協定は我々には二者択一の問題だ。在韓米軍が撤退した状態で戦争をするか、在韓米軍がいる状況で戦争をするかの問題である"と。前者は平和協定以降、韓国が直面する状況であり、後者は交渉が決裂した状況で韓国が負担しなければならない重さである。在韓米軍の撤退は、赤化統一に向けた北朝鮮の南侵の可能性を意味するということだ二つの中で一つを選択しなければならないなら、後者の方がよいというのが彼の考えだ。

不確実な未来だが、彼の考えを間違いであるという根拠を探しにくい。在韓米軍の撤退可能性について「まさか」と思う人たちが考える論拠は、核廃棄の見返りに米国が在韓米軍を撤収する可能性があるという主張の根拠より弱い。

マイク・ポンペオ米国務長官候補は先週12日、上院人事公聴会で北米協定の目的を問う質問に"北朝鮮核問題が米国を脅かすことを完全に防ぐこと"とし、"同盟国である韓国と日本に対する戦略的抑止力を提供する必要はあるが、今回の会談の目的は米国に対する脅威を取り除くこと"と限定した。米国の利益のために、同盟国の安全を犧牲にする可能性を示唆する。ICBMさえなければ北朝鮮が核を保有しても関係がなかったり、核廃棄のために在韓米軍を撤収できるという意味だ。今としては後者に重点が置かれている。米国が核凍結より核廃棄を望んでおり、在韓米軍の撤収は北朝鮮だけでなく、交渉の最終的に仲裁者である中国も望んでいる。ドナルド・トランプ米大統領は韓米自由貿易協定(FTA)再交渉のテコに在韓米軍の撤退を取り上げた人物だ。

南北・米朝首脳会談に先立ち、韓米間でこの問題を決着させない場合、我々の運命は米朝間の利害関係に流されるしかない。


 
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