中国の自律運航船舶、初出航「宣戦布告」・・・グローバル船舶市場「スマートシップ」に集中

[資料=KMI]


グローバル造船会社が「スマートシップ(Smart Ship)」の開発に総力戦を繰り広げている中、中国が初の無人船舶試験航海に成功し、宣戦布告を飛ばした。中国の素早い動きに韓国内の造船業界をはじめ、グローバル造船会社の海の上の無人技術の競争はさらに熱くなる見通しだ。

17日、造船業界と中国メディアなどによると、今月15日、中国の初の無人自律運行の貨物船である「 筋斗雲0号」の初のテスト航海が成功的に終わった。去る2017年12月から中国の武漢理工大学と云州知能など産学研究チームが開発に突入してから2年ぶりに成功的な結果を収めたわけだ。

同船は、建設費と運営費をそれぞれ20%減らすことができる。また、燃料消費量も15%以上の削減が可能であり、船舶設計および施工で革新を収めたと評価されている。中国の専門家らは、試験航海の成功で自律航法技術をさらに確保できるようになり、中国内の自律運航船舶の標準化に向けたマイルストーンを立てたと評価した。

中国がこのように自律運航船舶の開発に熱を上げる理由は、グローバル船舶市場の勢力図が価格競争から技術競争へと移っているためだ。もはや低価格の受注ではなく、技術競争力の強化を通じて造船競争力1位を固めるという腹案が敷かれているのだ。

これとともに、価格競争で不利な先進国も技術と品質で勝負できる新たな市場が開かれただけに、技術の高度化に向けて積極的に乗り出している。

中国に先立って、自律運航船舶に対する基本的な理論を提示したのは、欧州地域だ。英国のロールスロイス(Rolls Royce)は去る2016年、自律運航船舶のロードマップを発表し、来る2035年まで遠洋航海船舶の完全無人化に乗り出す予定だ。まず、遠隔モニタリングの段階で遠隔操縦を経た後、完全に無人自動運航に乗り出すというのが目標だ。

ノルウェーはすでに120TEU級の無人船であるYARA Birkelandの試験運航を控えている。外信は2020年に試験運航が完了すると見通している。

韓国も遅れたという指摘が出ているが、海洋水産部を中心に自律運航船舶の開発に乗り出した状態だ。海洋水産部は今年11月に「海洋水産スマート化戦略」を打ち出し、自律運航船舶の技術を2025年まで国際海事機関(IMO)が認める「レベル3」(最小人数で運航遠隔制御)の水準に到達するという計画だ。

2030年には完全に無人運航水準である「レベル4」級の船舶を建造する計画だ。これを通じて韓国内の造船業界が、世界自律運航船舶市場で50%のシェアを占めると予想している。

造船各社もスマートシップ開発に総力を傾けている。大宇造船海洋は船舶に先端ICT技術を適用して「経済的で安全かつ透明で便利な」船舶の開発を目指し、2011年に業界で初めて海外メーカーと協業し、経済運航ソリューションを開発した。また、「船舶モニタリング・ソリューション」、「安全運航支援ソリューション」、「機材の状態分析ソリューション」、「貨物状態のモニタリング・ソリューション」などを開発したり予定中であり、段階的に2022年まで推進する計画だ。

現代重工業も無人自律運航の貨物船の開発に乗り出した状態だ。サムスン重工業はSKテレコムとともに業界初の自律飛行船舶のテストプラットフォームの構築を完了し、技術検証に成功するなど、素早い動きを見せている。

ただ、無人船に対する否定的な見方も存在する。貨物を積んで動く船の場合、海賊などにさらされる可能性があるからだ。

韓国内の造船会社の関係者は、「無人船舶が現在大勢という表現を使っているが、これは旅客船に限られるだろう」とし、「金銭的に数百、数千億ウォンに達する貨物を積んで動く貨物船を完全無人化することは、荷主らが否定的にみるだろう」と述べた。

 
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