[プレビューするCES 2020] AIを前面に出した「8K テレビ戦争」2ラウンド・・・音響まで賢くなった

  • サムスン-LG、AIを前面に出して「テレビ戦争」2ラウンド…8K テレビ元年市場の先取り総力

  • 2022年には8K テレビ500万台に爆発的な成長を予想…両社の神経戦は自制するよう

[写真=亜洲経済]


サムスン電子とLG電子の「テレビ戦争」が、米ラスベガスでも続く。両社は7日(現地時間)に開幕する世界最大の技術展示会「CES 2020」で、人工知能(AI)機能を大幅に強化したテレビ新製品を並んで公開する。昨年8K画質をめぐって神経戦を繰り広げた両社が、今回​​はさらに進化したAI技術をテレビに取り入れ、自尊心対決を繰り広げる。

サムスン電子は、今回のCESで2020年型「QLED 8Kテレビ」を公開する。新製品は、「AI クアンタム(quantum)プロセッサ」を搭載し、画質はもちろん、音響と便利機能でも一層進歩したAI技術を披露する。

◆サムスンQLED、映像によっては音も動く

2020年型「QLED 8K」テレビは、元の映像の画質に関係なく、8K水準の高画質で変換するアップスケーリング機能を強化した。8Kを支援しない放送も8K級の画質で視聴することができる。頭脳の神経細胞ニューロンを模倣した神経網ネットワークが自ら最適なアルゴリズムを生成するため、どんな映像が入力されても、最適なアップスケーリングが可能であるというのがサムスン電子側の説明だ。

「アダプティブピクチャー(Adaptive Picture)」機能も新たに適用する。テレビが周囲の環境を認識し、自動的に画面の明るさとコントラストを調整してくれる。日差しが強い場所でもわざわざカーテンを閉めたり照明を消す必要がない。

サムスン電子は、AI技術で画質だけでなく、より豊かな音響を実現した。「OTS(Object Tracking Sound)プラス」は、テレビのスピーカーが映像の中で動くモノを認識する技術である。別途の5.1チャンネルスピーカーがなくてもサラウンドを具現することができる。自動車が急速に通過するシーンが出てくるとき、動きによって音も一緒に動く方式だ。

テレビに別途のサウンドバーをつなぐ際、サウンドバーのスピーカーをすべて活用して、最適のサウンドを見つけてくれる「Qシンフォニー」機能を追加した。周囲の騒音を認識し、映像の中の話者の声を自動的に調整する「AVA(Active Voice Amplifier)」機能も注目される。

◆LG「リアル8K」、コンテンツの種類によって最適化もテキパキ

LG電子もさらに良くなったAIプロセッサ」の「アルファ9(α9)第3世代」を搭載した「リアル8K」テレビの新製品を披露する。第3世代のプロセッサは、昨年公開された前作よりもデータ処理速度と学習アルゴリズムが向上した。

アルファ9第3世代は、画面の中に登場する人物の顔とテキストをそれぞれ認識する。顔の場合、肌のトーンを自然にし、表情をディテールに表現してくれる。また、テキストの枠の部分は、より鮮明に表現する。8Kアップスケーリング機能も支援し、2Kや4K解像度の映像を8K水準の画質で楽しむことができる。

再生映像の種類を自ら認識するというのも強みだ。スポーツ、映画、アニメーションなど、視聴者が見るコンテンツのジャンルを把握した後、それに合わせ画質を最適化する。コンテンツによって音響設定も変わる。ニュースを見るときは声をもっとはっきりさせ、映画をみるときは効果音を豊かに再生してくれる。2チャンネルの音源を5.1チャンネルサラウンドサウンドに変換し、テレビ設置空間に合わせて音響を立体的に具現する機能も搭載した。

自社のAIプラットフォーム「LG ThinQ」を基盤とした自然言語音声認識機能はさらに強化された。全世界144カ国で利用でき、支援する言語だけで20個に達する。「グーグルアシスタント」、「アマゾンアレクサ(Amazon Alexa)」などAI秘書を搭載し、アップルの「エアプレイ2(AirPlay 2)」と「ホームキット(HomeKit)」サービスとも連動した。

昨年初めて披露したAIホームボード機能を音声でも利用できるようにした。AIホームボードは、テレビ画面を通じて家の中のスマート家電を把握し、制御する機能だ。今年からはテレビと離れた場所でも音声命令だけで家電製品を簡単に操作することができる。

◆今年は8Kテレビ元年・・・サムスン・LG、市場の先取りに総力

両社は、「CES 2020」で直接的な戦いは避けるとみられる。両社は昨年、8K画質をめぐって公正取引委員会にお互い提訴するほど激しい攻防を繰り広げた。業界では最近、サムスン電子がCESの主管社である全米民生技術協会(CTA)から「8K UHD」の認証を取得したという点と、CTA側が出展契約に相互誹謗禁止条項を明示したという点を挙げて息抜きに入るのではないかと観測している。

しかし、市場の先取りに総力を傾ける両社が、間接的な神経戦を続ける可能性もある。昨年第3四半期基準の8Kテレビ市場シェアは、サムスン電子が約85%で圧倒的な優位を占めている。業界は8Kテレビ市場が最初の一歩を歩き出しただけに、市場での勢力図は簡単に予測できないとみている。

関連業界は、今年の8Kテレビ市場が東京オリンピックを起点に、本格的な成長モメンタムを持つようになると期待する。市場調査会社HISマークィットは、昨年12万台水準に過ぎなかったグローバル8K テレビ市場の規模が今年は30万台、2022年には500万台まで爆発的に成長すると予想している。


 
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