[ウォン・ヒモクのコラム] 「ポストコロナ」時代を準備する製薬バイオ産業

양정미 기자

登録 : 2020-05-14 17:29 | 修正 : 2020-05-14 17:29

[写真・執筆=韓国製薬バイオ協会提供(韓国製薬バイオ協会のウォン・ヒモク会長)]


新型コロナウイルス感染症がすべてを襲った。ワクチンと治療薬の大乱で各国の保健医療システムに深刻な亀裂が生じ、自国優先主義が急速に広がっている。実際、ドイツ政府は医療用マスクの輸出を禁止しており、アジア主要国の製薬工場の閉鎖と輸出中止によってグローバル供給網が崩壊し、欧州は医薬品の需給不安を懸念している。

世界各地で新型コロナと厳しい死闘を繰り広げているが、すでに時代の流れは「ポストコロナ」という新しい秩序を促している。保健医療、経済、政治、教育、文化など人間社会のすべての領域が新型コロナを基準に急速に再編されているのだ。韓国も新型コロナを契機に「持続可能な社会」の重要性を痛感した。多くの課題が山積しているが、最も根本的で急がれる問題は、いつ第2波や第3波が発生するか分からない新たな感染症に対する対処だ。ポストコロナ時代を迎え、「製薬主権化」という新しい秩序確立の当為性が近づいたわけだ。

「製薬主権化」は、われわれの手で国民に必要な医薬品を自力で開発、生産する際に完成される。一国の製薬主権を把握する最も端的な指標は、医薬品の自給率だ。韓国の完済医薬品の自給率は80%に迫る。多国籍製薬企業に医薬品の需給を依存する南米、東南アジア、西アジア、アフリカの多くの国々と比べれば、楽観的な状況だ。自給の問題を越え、世界市場での活躍ぶりも誇りに思える。世界214カ国に韓国の医薬品が進出しており、医薬品の輸出部門で10年連続15%を上回る急成長を見せている。さらに、毎年数兆ウォン台の新薬技術を多国籍製薬企業に移転している。

しかし、すべてがバラ色ではない。原料医薬品の自給率は26%に止まっており、ワクチンの自給率は50%を越えない。経済性に欠ける必須医薬品の生産・開発に力を入れて安定的な供給に努めているが、国家必須医薬品の20.3%である64品目は全量輸入に依存する。国民の健康に欠かせない医薬品の自給率を大幅に高めるのが、製薬バイオ企業の時代の使命となったのだ。

何より新型コロナ終息の前提条件である感染病ワクチンと治療薬の開発が急がれるが、企業の動きはすでに始まっている。多くの製薬バイオ企業が新薬候補物質を発掘したり臨床を進めており、一部の企業は既存の薬物を治療薬用途に活用する薬物再創出を通じて治療薬の開発を加速化している。産業界次元の行動も注目される。

新型感染症治療薬などをはじめ、グローバル新薬開発の早期成果の導出に向け、共同出資や共同開発を推進することにしたのだ。企業が共同投資するジョイントベンチャー(合弁会社)を設立したり、欧州革新医薬機構(IMI)のような官民共同ファンドを設立したりする方式だ。最大限迅速に実行するという方針のもと、協会はTFを構成し、実務論議を続けている。新型コロナの治療薬・ワクチン開発の政府支援団が稼動するなど政府も迅速に対処している。

新型感染病ワクチンと治療薬の開発、必須医薬品の開発と安定的な生産・供給をもとにした「製薬自国化」は、国家の競争力を確保し、韓国の地位を高める道だ。新型コロナで始まった新しい時代、製薬主権化に向けた安定的な基盤を作るためには、緊密な民・官協力とともに政府の強力な支援が切実だ。韓国は今、グローバル製薬大国へと進む準備をしている。
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