[キム・ヨンユンのコラム] 米大統領選D-1、対北朝鮮政策の主導権を韓国が握る機会?

양정미 기자

登録 : 2020-11-02 11:29 | 修正 : 2020-11-02 13:44

[写真・執筆=キム・ヨンユン ㈳北朝鮮物流フォーラム代表]


米国の大統領選挙が1日後に迫った。この瞬間にも誰が当選するかはっきりと断言できない。そのため、大統領選挙後に起こる混乱の可能性が憂慮される。米大統領選挙がわれわれの関心を集中させる理由の一つは、米国の大統領によって展開される南北関係の行方のためだ。韓国社会の専門家はそれぞれ米大統領による南北関係に肯定的・否定的な見方を示している。米大統領選挙が終われば、しばらくその分析と見通しがあふれるだろう。

バイデン氏が新しい大統領になれば、トランプ大統領の政策とは異なり、新たに推進される面がないわけではない。しかし、大きく見れば変わらない部分もある。米国が自国の国益を優先しようとするアプローチには違いがないだろうということだ。米国優先主義に立脚した新孤立主義的性向を見せるトランプ大統領や同盟復元に重点を置き、国際秩序のリーダーとしての役割を回復するというバイデン氏も、米国という国益の前では先か後かの問題であり、根本的な点では軌を一にする。また、反中路線を堅持しているトランプ大統領が再選に成功した場合、中国をさらに強く圧迫するだろうという予想を可能にするが、バイデン候補も方法の違いであって、中国の挑戦を退けなければならないということで認識が一致している。それだけではない。「韓米防衛費分担金特別協定」や対中国圧迫政策であるクアッド(Quad)の韓国参加をはじめ、グローバル供給ネットワークから中国企業を排除する問題に関しても、その形が変わる程度の差があるだけで、圧力がかかることは明らかだ。

北朝鮮の核問題に対するアプローチはどうだろうか?トランプ大統領だからといって、必ず首脳間のつながりを通じて問題を解決するというトップダウン(Top-down)方式を続けようとするだろうか?ハノイ首脳会談ではむしろ失敗した方式だったのにだ。バイデン氏の立場といって実務陣間協議での成果を通じて首脳会談を開催するというボトムアップ(borrom-up)方式を必ず固執するだろうか?バイデン氏は民主党の大統領選候補選びの際、ニューヨークタイムズとのインタビューで「私はトランプのように空虚なプロジェクトを追求するのではなく、ボールを非核化の方に前進させる実質的な戦略の一部として金正恩(キム・ジョンウン)と喜んで会う」と明らかにしていた。政治が生物のようだと言ったのは、変化を前提にしているからだろう。重要なのは、北朝鮮の非核化の成功をどのように成し遂げるかにある。誰であれ、結局は交渉と妥協がカギになるしかない。非核化と朝米関係改善の同時並行という方式を確固たるものにしている北朝鮮には、誰が大統領になってもこのことでは別に影響を受けないだろうということは明らかだ。ただ、北朝鮮もその時々で最適の選択をしながら、彼らの政策方向に合わない場合には「正面突破」と「自力更生」を守り抜こうとするだろう。

文在寅(ムン・ジェイン)政府の韓半島平和プロセスは中心的な位置を失ってから久しい。常に南北関係の進展を望み、できる道を模索すると言っていたが、北朝鮮の非核化の進展と強くつながる韓米同盟の輪をしっかりと打ち消すことができなかった。結果的には南北関係の改善がいつも韓米関係の後方に押し出された。これは韓国政府自らの選択だ。しかし現実は、まだ北朝鮮の韓半島非核化方式を選択するのか、米国の北朝鮮に対する先の非核化方式に従うのか、という方向の選択を強要している。今からでも進まなければならない道は、韓国が進もうとする道を米国と北朝鮮がついてくるようにすることだ。これが任期があまり残っていない政府が命運をかけてでも作り出さなければならない価値ではないか。

米国の新政権発足とともに韓国政府が必ずしなければならないことがある。最優先にすべきことは韓米ワーキンググループの問題だ。これを早急に整備しなければならない。韓米ワーキンググループでは何よりも南北関係のすべてを韓米ワーキンググループの議題にならないようにすることが重要だ。ひたすら北朝鮮核問題の解決方法について集中できるようにすることだ。その過程で現れる韓米間の対立は南北関係の進展のために甘受する覚悟をしなければならない。私たちの声を高めることだ。これを通じて、韓半島の平和のために米国だけが北朝鮮と対話して交渉する対象であるという認識に終止符を打たなければならない。

第二に、北朝鮮の非核化に向けた対米外交に総力を傾けなければならないだろう。韓米首脳会談を推進するのも一つの方法だ。韓米首脳会談を通じて北朝鮮の非核化が朝米間の相応措置を並行推進して行わなければならないことを強調し、説得しなければならない。すなわち、寧辺核施設の廃棄を前提に、終戦宣言と北朝鮮制裁の緩和を北朝鮮の非核化推進に対する米国の相応措置として実施することを要求しなければならない。圧迫一辺倒は決して成功できないことを認識させる必要がある。北朝鮮が絶対に核を放棄しないという盲目的な信頼を払拭させ、南北関係の改善を阻止する米国が北朝鮮の核問題解決を阻止するということを認識させなければならない。その次に、北朝鮮が非核化の道に実質的に入るようにするための環境を米国と共同で作ることだ。北朝鮮が核実験とICBM(大陸間弾道ミサイル)発射を中断した状況で北核問題解決の入口は韓米連合訓練の中断にあることを知らせ、同意を得なければならない。

文在寅政府は米国の新政府に対する外交を急がなければならない。結局は交渉と妥協だ。米大統領の任期初めに北朝鮮の核放棄を圧迫して緊張を高めたが、任期が終了する頃には対話と交渉に戻るという過ちを犯してはならない。米政府の新たな出発が、何の対話と交流もない現在の南北関係から脱皮する好機だ。
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