[CES 2021] 世界のテック企業が『ESG』に注目

[写真=サムスン電子提供(エコパッケージとソーラーセルリモコン)]


今週オンラインで開催される世界最大のテクノロジー見本市『CES 2021』は、世界の企業がESG(環境・社会・ガバナンス)経営の実践に向け、どれほど努力してきたかを確認する場になる見通しだ。気候変化に対応するための各国政府の制度的圧力が強まり、グローバル企業にとってESGは選択ではなく必須となった。

ESGとは、企業が利益だけを追求するのではなく、環境・社会・ガバナンス(企業倫理)問題の解決に向けて積極的に取り組むことで、『持続可能性(サステナビリティ・Sustainability)経営』を実践することをいう。例えば、世界で時価総額1位を争うアップルは、2030年にすべての製品生産と流通過程の炭素中立(Net-Zero=温室効果ガス0%)政策を発表し、役員の評価項目に環境指数を追加するなど、昨年からESG経営に向けた本格的な取り組みに乗り出している。

SKグループは2050年までにSK株式会社、SKハイニックス、SKテレコムなど主要系列会社の温室効果ガス削減を約束し、昨年12月に韓国の国内企業の中で初めてRE100(再生エネルギー100%)に加入した。

サムスン電子は今年、テレビの生産や流通過程にESGを導入し、約2万5000トンの温室効果ガスを削減する計画だ。これは樹齢30 年の松の木380万本が1年間吸収する温室効果ガスに匹敵する数値だ。このため、まずテレビや端末製品群に環境にやさしいエコパッケージを適用し、関連する内容を『CES 2021』で公開する。ライフスタイルテレビだけに適用してきたエコパッケージを全てのテレビ製品群に拡大し、テレビ用梱包材にアップサイクル(リサイクル)概念を初めて適用した。捨てられた製品の包装ボックスを、猫小屋などの様々な小物としてリサイクルできるようにしたのだ。また、QLEDテレビに太陽電池(ソーラーセル)を適用したエコリモコンを提供し、今後7年間で9900万個に達する使い捨てバッテリーの無駄をなくす計画だ。製品外観に再生プラスチックを適用することも引き続き拡大する。

GSカルテックスは『CES 2021』でガソリンスタンド拠点のドローン配送、未来型ガソリンスタンドなど新しいESGプロジェクトを披露する。ドローンを活用して物流が円滑化されていない地域に物を配送し、ガソリンスタンドが電気・水素車、マイクロモビリティ、ドローンタクシーなど環境にやさしい未来運送手段の運用拠点となるようにする計画だ。

マイクロソフト(MS)は、自社のオンラインブースで2030年までに炭素中立と水資源節約のための具体的なESGプロジェクトを公開する。会社設備に新しい雨水収集・冷房システムを導入し、会社が使用する水よりも多くの水を独自に生産・流通させる計画だ。また、クラウドや人工知能技術を活用してシェルなど大手製油会社各社が天然ガスの生産や流通で引き起こす温室効果ガスを減らす対策を探る。

ウォルマートのダグ・マクミロンCEO(最高経営責任者)は基調演説で、米最大オフライン流通業者のウォルマートが温室効果ガスの低減と勤務者福祉向上に向けて進めているプロジェクトを説明する。

今回の『CES 2021』では、世界のフードテックの代表格といえる植物性代替肉の先端スタートアップ、米インポッシブルフーズの新しい成果も公開される。植物性の肉だけでなく、植物性ミルクとチーズを披露することで酪農業の温室効果ガス排出を最小限に抑える計画だ。
 

[インポッシブルフーズ提供(植物性ミルク)]


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