KDI「景気後退は緩和したものの、コロナ不確実性は依然として高い」

[写真=亜洲経済]


韓国開発研究院(KDI)は、「最近景気後退が緩和しているが、新型コロナウイルス感染症(コロナ19)による経済の不確実性は依然としてある」と判断した。

KDIは7日に発表した『2021年4月の経済動向』で、「最近の韓国経済は製造業が良好な流れを維持し、経済心理が改善して景気後退が緩和している」と診断した。

KDIが景気後退が緩和したと診断したのは8ヵ月ぶりのことだ。

2月の全産業生産は操業日数が3日減ったが、製造業と関連した需要が大幅に拡大し、0.4%の増加を記録した。

産業生産のうち、サービス業は依然として萎縮している中、製造業は急速に改善され、景気低迷が緩和された。サービス業生産(-1.8→0.7%)は宿泊・飲食店業(-36.7→-11.4%)、運輸および倉庫業(-14.8→-3.8%)など、昨年2月から不振だった業種の減少幅が主に基底効果に起因して大きく縮小した。

KDIはこれに対し「サービス業の生産は前月比(季節調整)では1.1%、2019年同月比では2.0%の増加率を記録した」とし「基底効果を考慮しても不振な流れから小幅反発している」と分析した。

製造業は出荷(8.6→1.3%)の伸びが縮小したが、平均稼働率(73.2→77.4%)が大幅に上昇し、2014年7月以来の最高値を記録した。在庫率(104.8→103.0%)も前月より下落するなど、製造業景気の改善の勢いが拡大した。

2月の動向指数循環変動値(99.4→99.7)と先行指数循環変動値(102.7→102.9)はそれぞれ前月に比べて小幅上昇した。企業心理が速やかに改善し、製造業業の業況景気実査指数(BSI)の予測が2012年以来最も高い水準を記録し、非製造業の予測も大幅に上昇した。

3月の輸出は、対外環境の改善を受け、前月(9.5%)に続き16.6%の高い伸び率を記録した。KDIは、「輸出の急増には、昨年の対中国輸出不振による基底効果が一部反映された」としながらも「2019年3月比でも14.5%増加したことを考慮すると、輸出は良好な改善の流れを維持していると判断される」と述べた。

KDIは「企業心理指標が急速に改善し、対外需要も好調を維持するなど今後の景気全般が緩やかに回復されるというシグナルが出ている」とし「しかし、コロナ19拡散による対面サービス業の持続的な不振は下方危険要因」と診断した。

続いて「コロナ19の新規感染者数が一日平均400~500人台の水準を維持し、可視的な減少傾向を示せない中、海外でも変異した新型コロナウイルスが拡散するなどコロナ19による経済の不確実性は依然として高い」とし「今後、対面サービス業の回復を制約する可能性がある」と付け加えた。

設備投資は機械類を中心に良好な流れを続けた。2月の設備投資は前月(19.6%)に続き7.0%の高い伸び率を見せた。先行指標である3月の資本財輸入額が前月(38.2%)に続き25.7%の増加率を記録した。当分、設備投資の改善の流れは続くだろうというのがKDIの予想だ。

消費低迷も緩和した様子だ。2月の小売販売額は前月(0.0%)より高い8.4%の増加率を記録した。3月の消費者心理指数は前月より3.1ポイント上昇した100.5で、昨年1月以降初めて基準値(100)を上回り、消費回復の可能性を示唆した。

KDIは「小売り販売が耐久財と準耐久財を中心に高い増加傾向を見せた中、消費心理も改善し消費不振が緩和している」と評価した。

2月の就業者数は前年同月比47万3000人減少し、前月(-98万2000人)の一時的な萎縮から持ち直した。防疫段階が下方修正され、公共雇用事業も始まり、雇用萎縮が一部緩和された。しかし、サービス業を中心に依然として大幅な減少傾向が続き、昨年第4四半期(-44万1000人)水準の減少傾向が続いた。

金融市場については、「主要国の景気刺激策による金利上昇が主だったが、株価と為替レートは比較的安定した」と判断した。3月の国債3年の年利回りは、米国の景気回復と物価上昇の期待による金利上昇が韓国にも波及し、前月末より11bp高い1.13%となった。
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