輸入原材料価格の上昇 韓国経済の負担に

  • 輸入原材料価格の上昇 韓国経済の負担に


今年に入り輸入原材料価格が一斉に上がったのは、中国と米国の景気指標に明るい材料が含まれているからだ。

ウォン高を受け原材料価格上昇による負担が多少弱まる可能性はあるが、原材料価格の急激な上昇は韓国国内企業の負担になり得る。

韓国の経済専門家らは、最近、景気回復への期待が弱まり一部原材料価格は下落したものの、世界景気は全般的に回復傾向にあると指摘。このため当分の間、原材料価格の上昇傾向は続くとの見通しを示した。


◇ニッケル・スズ 1カ月で約7%上昇

国際市場で大部分の原材料価格が上昇した主な要因は世界の景気回復に対する期待感だ。

特に主要2カ国(G2)の中国と米国の景気指標が改善したため、世界経済が底を打ったと見る動きが市場で広まった。

英金融大手HSBCが公表した中国の1月の製造業購買担当者景気指数(PMI)は、51.9と2年ぶり高水準を記録した。

PMIは企業の購買担当者に生産意欲などをアンケートして指数化したもの。50以上なら景気拡大、50未満なら景気後退を意味する。

中国の製造業PMIは先月まで3カ月連続で上昇傾向が続いている。

米国は昨年10~12月期の国内総生産(GDP)成長率がマイナス0.1%で、14四半期ぶりにマイナスに転じたが、アナリストはマイナスの裏にある明るい兆しに注目した。

消費者支出と企業設備投資など民間需要が好調なため、米国の景気が回復する可能性に着目している。

このような世界の景気回復への期待感が後押しし、ニッケルとスズの価格が先月の1カ月間でそれぞれ7.6%、7.2%上昇するなど産業金属が勢い付いている。

同期間の米国産標準油種(WTI)3月渡しとトウモロコシ価格もそれぞれ6.2%、6.0%上昇した。

東洋証券アナリストのイ・ソクジン氏は「WTI価格が上昇したため、市場がバイオエタノールの需要も増加すると予想し、自然にトウモロコシ価格も上昇した」と判断した。

一方、金の価格はわずかに下落した。

金価格は先月1カ月で0.8%下がり、価格上昇傾向を見せたほかの原材料とは異なり不振となった。

専門家は「金の需要が莫大なインドが最近輸入関税を導入し、金の需要が減ると予想されている。また、銀行の自己資本規制(バーゼル3)導入が先送りされ銀行の需要が減少したため」と説明した。


◇原材料価格上昇続く 韓国企業に負担

エコノミストらは、原材料価格が当分上昇を続ける可能性が高いと見通した。

G2の経済指標改善と欧州、日本の流動性供給政策で世界景気が回復基調に乗り、限定的ではあるが上昇傾向を維持する可能性が高いとしている。

世界の景気回復に肯定的な反応を見せる産業原材料だけでなく、安全資産と言われる金の価格も共に上昇する可能性がある。

ただ、原材料価格の持続的な上昇は韓国内の製造業にとって負担にならざるを得ない。

市場では国内企業が負担を感じる原材料価格の下値支持線をWTI価格基準で1バレル=105ドル程度と見ているが、先月31日基準で1バレル=97.49ドルだった。

ハイ投資証券のイ・スンジュン氏は「まだ原材料価格の上昇スピードが世界景気回復基調に水を差すほどではないが、原材料価格の上昇スピードの方が景気回復スピードより速い」と診断した。

また「ウォン高が原材料価格の上昇を抑える部分があると言っても、原油価格が上昇し続ければ、原油輸入の割合が大きく輸出依存度が高い韓国経済の構造上、負担にならざるを得ない」と説明した。

金の価格は先月こそ不振だったが米国が量的緩和措置を続ける場合、インフレの懸念が高まり金の需要が増えるため上昇する可能性が高い。

昨年世界各国の中央銀行が金の保有量を増やし続けた点も、金の需要に対する肯定的な見方を後押ししている。

(聯合ニュース)


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