中国のH形鋼を阻止したら今はベトナム産・・・鉄鋼業界に打撃

[写真=亜洲経済DB]


韓国内の鉄鋼業界がベトナム産H形鋼で頭を痛めている。最近、ポスコのベトナム法人であるポスコSSビナ(VINA)の構造調整の一つとしてH形鋼部門の持分の一部を日本企業に売却し、合弁会社を設立するというニュースが伝えられて懸念はさらに高まっている。

5日、韓国鉄鋼協会と鉄鋼業界によると、年初から10月末までベトナム産H形鋼の輸入量は約15万3000t水準だ。前年同期(15万7000t)に比べて小幅減ったが、増加幅が大きかった前年とほぼ同じ水準だ。

ベトナム産H形鋼の輸入量は、2015年7200tから2017年18万2800tに2倍以上に増えており、昨年には20万1800tを記録するなど、着実に増加傾向を続けている。

鉄鋼業界の関係者は、「形鋼部門はすでに韓国内で生産される量が大きく、輸入量を調節する必要がある」とし、「押し出しの輸出市場を撹乱した中国産H形鋼を反ダンピング関税を通じて阻止したのに、今はベトナム産の形鋼が市場を脅かしている」と指摘した。

先立って2015年、政府は低価格の中国産H形鋼が韓国内市場を撹乱すると、これを防御するために28.23〜32.72%の反ダンピング関税を賦課した。関税が課され、中国産H形鋼の輸入量は2014年73万7400tから2015年に53万3100t、2016年に35万5500t、2017年に14万5700t、2018年には2万2100tに毎年減少する様相をみせた。

つまり、反ダンピング関税で中国産H形鋼を防いたら、その隙間をベトナム産が代替し、輸入規制の効果が消えたという話だ。

ベトナム産H形鋼のほとんどは、ポスコSSビナで生産された量だ。ベトナムでH形鋼を製造するメーカーは、ポスコSSビナが唯一だ。こうような状況になり、現代製鉄と東国製鋼などH形鋼メーカーはポスコSSビナを相手にH形鋼の反ダンピング提訴を内部的に検討している状況だ。

さらに大きな問題は、ポスコが赤字を続けているポスコSSビナを構造調整すると予想される点だ。鉄鋼業界によると、ポスコはポスコSSビナの鉄筋生産ラインをベトナムの鉄鋼会社に売却し、H形鋼の生産ラインの持分50%を日本の鋼専門会社であるヤマトスチールに売却し、合弁会社を設立する案を推進していると知られた。

ポスコはポスコSSビナの構造調整と関連して「鉄筋と形鋼、両方とも確定されたことはない」という立場だ。しかし、韓国の鉄鋼業界は、日本のヤマトスチールとの合弁会社が作られる場合、韓国に輸出される物量はさらに増えるとみている。

特に、ヤマトスチールは米国などにある鉄スクラップ企業を買収し、低価格で原材料の調達が可能だ。つまり、価格競争力で国内企業が劣らざるを得ないということだ。鉄スクラップは古鉄のことをいい、H形鋼の原材料だ。

鉄鋼業界の関係者は、「ベトナム産H形鋼の輸入が増える場合、中国に課している反ダンピング関税名分がなくなる」とし、「状況が改善されない限り、ベトナム産のH形鋼を対象に反ダンピング関税(AD)及び相殺関税(CVD)提訴につながるしかない状況だ」と強調した。



 
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