韓日軍事情報包括保護協定(GSOMIA・ジーソミア)終了を控えた6日、米国務省の外交・安保・経済担当の「3人組」が韓国を訪問し、全方位的な対韓圧迫に乗り出した。
これらの3人組は韓国政府の関係者と何度も面談をし、韓・米・日3角同盟を維持するためにシーゾミア終了の決定を再考してほしいと促したものと見られる。
今月中にソウルで開催される第11回韓米防衛費分担金特別協定(SMA)交渉の第3回会議と関連しても、韓国側にもっと多くの防衛費分担金の負担を要求したものと観測される。
東アジア・太平洋担当のデービッド・スティルウェル国務次官補は同日午前、ソウル鍾路区外交部庁舎で康京和(カン・ギョンファ)外交部長官(外相)及びチョ・セヨウン外交部第1次官と会って韓米同盟の強化をはじめとする両国の主要懸案について意見を交換した。
スティルウェル官補がこの日、康長官とチョ次官をはじめ、金鉉宗(キム・ヒョンジョン)青瓦台(大統領府)国家安保質第2次長、鄭錫煥(チョン・ソクファン)国防総省国防政策室長など外交・安保の核心ラインにあまねく会ったことが知られ、彼がジーソミア終了決定を撤回するよう促すため韓国を訪れたという分析が力を得ている。
スティルウェル次官補は、文在寅(ムン・ジェイン)大統領と日本の安倍晋三首相が去る4日、タイのバンコクで予定になかった「11分間のサプライズ歓談」を持ったことを言及しながら、「(韓日)関係が改善されることを注視する過程で鼓舞的な信号(encouraging sign)」と評価し、「ジーソミアは米国と日本・韓国にも有益である」という趣旨の発言を続けた。また、韓国政府がジーソミア終了の決定を再検討する必要があるという米国政府の従来の立場を重ねて表明したと伝えられた。
さらに彼は、前日の夜、仁川国際空港で記者たちと会って、「(今回の訪韓で)韓国政府との生産的な出会いを通じて(韓米)同盟がこの地域の平和と安全保障の礎であるという点を再確認することを期待する」とし、 「米国は助けてあげる国だった。韓国は援助受恵国だったが、今では強力な貢献者になった」と、韓国の防衛費分担金を大幅に増額しなければならないということを示唆した。
これと関連して同日、第11回SMA交渉の米国側首席代表であるジェームス・ディハート国務省補佐官が非公式的に訪韓し、メディアや国会関係者との接触を通じて第3回会議の前に韓国内の雰囲気を事前に把握しているということが知られたりもした。
この日の午後、外交部庁舎で開かれた第4回韓米高官級経済協議会(SED)でも米側の圧力が続いてたものとみられる。SEDに出席するために前日に訪韓したキース・クラーク米国務省経済次官もこの日、康長官と会って韓米間の経済懸案について議論した。
仁川大学のイ・ジュンハン政治外交学科教授は、「ジーソミア終了決定と防衛費分担金交渉など、韓日葛藤と韓米間の交渉がどのように解けるかは最後まで見守らないといけないが、大韓民国政府がこのように主導的な決定を下して声を出すのは初めて」とし、「韓・米・日の力学関係などの限界のために、韓国政府が目指したことをすべては成し遂げはなくても、今後、紛争解決の過程でテコとして利用することもできるだろう」と評価した。
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