臨時金通委が事実上「迫っている」・・・カギは政策金利の引き下げ幅

  • -ビッグカットの際はゼロ金利に迫り…スモールカットにとどまりそう

[写真=韓国銀行提供(韓国銀行の李柱烈総裁)]


米連邦準備制度(Fed・FRB)の利下げ以降、約10日ぶりに韓国銀行が臨時金通委を開催するかどうかを本格的に議論し始めた。これまで何も答えなかった韓国銀行が、コロナ19の「世界的大流行(パンデミック)」によって韓国金融市場が衝撃状態に置かれ、足元に火がついたわけだ。

15日、金融界によると、韓銀はコロナ19の経済的衝撃に対応するため、臨時金通委を開催するかどうかについて議論している。最近の議論は、金通委員同士の協議レベルであり、直ちに結論が出ない可能性があるが、開催の有無や日付を含めた全般的な事項について議論する方針だ。

韓銀は最近になってやっと臨時金通委について真剣に議論し始めたが、市場で臨時金通委が必要だと指摘してから10日が過ぎている。

今月3日(現地時間)、米FRBが緊急声明を発表し、政策金利を0.5%引き下げる、いわゆる「ビッグカット(Bigcut)」に踏み切ってからだ。その後、オーストラリアとカナダなどが相次いで政策金利を下方修正したが、当時、韓国銀行は臨時金通委の開催について「今の段階では予断できない」というやや保守的な立場を示した。

しかし、今月11日(現地時間)、世界保健機関(WHO)が「コロナ19パンデミック状況」を宣言し、状況が変わった。翌日、ドナルド・トランプ米大統領が欧州発の米国入国禁止を宣言し、グローバル恐怖心理が頂点に達した。

そのため、韓国内の株式市場と為替市場・債券市場も直撃弾を受けた。去る13日、有価証券市場とコスダックで、いずれも前日比8%以上下落した状態が1分間続き、「サーキットブレーカー」(20分間の取引停止)が発動された。両市場で同日、サーキットブレーカーが発動されたのは、韓国証券市場史上初めてのことだ。

同日、急激なウォン安でウォン・ドル相場も昨年と今年最高値の1220ウォン直前(1219.3ウォン)で取引を終えた。債券市場で外国人投資家らは国際3年の先物を2万契約(約2兆ウォン)ぐらい売り越した。

国内外の環境が急速に変化し、韓銀も従来の保守的な立場だけを固守できなくなったわけだ。 今後、コロナ19の影響によって韓国金融市場の変動性がピークに達する場合、最終的に韓銀が臨時金通委を開催せざるを得ないというのが金融界関係者たちの見方だ。

金融界の関心は開催するかどうかを超え、臨時金通委の時期とその結果に集まっている。 17~18日(現地時間)、米連邦公開市場委員会(FOMC)会議以降、急速に進むという見通しが出ている。

カギは政策金利の引き下げ水準だ。韓銀はこれまで臨時金通委に踏み切るたびに「ビックカット」を固守してきた。しかし、今回もビックカットを断行するかどうかは断言できない。

韓銀は、「コロナ19」が韓国内に広がった先月、金通委でも政策金利の据え置きを決定した。 「3月の頂点以後沈静化」というやや楽観的な見通しを示し、慎重な立場だった。最近発刊された通貨信用政策報告書でも住宅価格の上昇などの副作用を言及し、政策金利の引き下げに否定的な立場であることを迂回的に示した。

また、現在、韓国の政策金利が1.25%という史上最低の状態で0.5%ポイントを引き下げる場合、一気に0%台に下がることになる。ゼロ金利に近づくわけだ。こうした負担と韓国銀行の従来の立場を考慮すると、近いうちに臨時金通委が開かれても0.25%ポイントだけを調整する「スモールカット」にとどまるのではないかという見通しも出ている。

問題は「スモールカット」にとどまる場合、韓国の金融市場の変動性を落ち着かせることができるかということだ。すでに2月、政策金利の据え置き時期をめぐる議論が言及された現状で、臨時金通委の結果も市場が失望する水準になると、通貨政策の有効性が激減するだろうという分析も出ている。

新韓金融投資のキム・ミョンシル研究員は、「韓銀がこれまで金利引下げに対して慎重な立場だったことを勘案すると、0.5ポイント引き下げは難しいと思う」とし、「代わりに非伝統的な通貨政策を活用し、流動性を投入する措置を並行するのではないかと予想する」と述べた。
 

[資料=韓国銀行提供(韓国銀行の政策金利推移)]


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