[チェ・ミンソンのコラム] 共有経済がデジタルに拡大している

[写真・執筆=Delco Realty Groupのチェ・ミンソン代表]


共有経済は分散された資産やサービスを共同で使用することを意味する。活用の手段としてアプリ、ウェブサイト、技術プラットフォームを使用する。ある個人の所有物もレンタルと交換を通じて共同消費になり、補償が与えられる。使用者の相互作用と経験が拡大され、共有事業に多くの資金が集まっており、巨大な規模の経済が生まれている。特にAppleのApp Storeを通じて多くの接続が行われている。オックスフォード大学リサーチが今年初めに発表した「プロップテック(Prop Tech)2020」で共有経済についての内容と意味をまとめてみよう。

オフィス分野は技術発展によりサービスとしての空間(space as a service)が可能となった。余分な空間を効率的に活用し、取引費用の最小化、空間以外の魅力的恩恵を入居者に追加提供する概念だ。ウィーワーク(WeWork)は無料ビールサービスを提供する。オフィス空間をホテルの部屋のように短期賃貸と空間分割して使用することができるようになる。

コーワーキングスペースで協業が増加し、規模の経済拡張概念であるアウトソーシングも増えている。協業は熟練した専門性、革新、使用者経験などを共有したり、交換を意味する。P2Pプラットフォームを通じて使用が増えている。

サービスとしての空間が浮上し、ビルの空室率は下がり、個人オフィスのデスク賃貸率が増加している。英国のセントラルロンドンで1人の業務空間費用は年間2600万ウォンがかかる。 500個のデスクを賃貸するオフィスは計算上、年間最大130億ウォンの賃貸収入をあげることができる。今後、ビルの価値もデスク賃貸収入で決定される可能性があるということだ。スタートアップのハッブル(Hubble)は、個人デスクをホテルの部屋のように仲介するプラットフォームを運営する。

オフィス空間に対して顧客満足の点数制が活用される見通しだ。点数比較を通じて空間価格は頻繁に変わる。ピークの時点で価格を上げたり、需要が少ないときに引き下げることができる。

WeWorkは、これまで資産を賃借して空間を仲介する役割をしてきた。しかし、売上高と損失が同時に増え、大変な時期を経験している。その対案として、直接資産を買い入れた後、賃貸を通してビルの価値を上げる方に転換している。

共有居住空間を提供するコリビング(co-living)企業も資産保有に転じる雰囲気だ。2019年末、シックスピーク(Six Peak)は資産確保のために10億ドルの資金を確保した。オープンドア(OpenDoor)は多数の住宅供給企業と600坪以上の新規建設を進めている。

共有倉庫は、個人の空車庫を共有使用する概念だ。代表企業はスタートアップのクラッタ(Clutter)であり、最近ソフトバンクから2億ドルを誘致した。

宿泊でエアビーアンドビー(Airbnb)は代表的な共有企業だ。192カ国、5万7000の都市で活動中だ。需要と供給の源泉は多様で幅広く分散している。需要者、供給者、仲介者のみんなに利益を提供しながら、機会の拡張性もある。2019年にエアビーアンドビーは多角化の次元でホテルを直接オープンした。ホテル予約プラットフォームであるホテルトゥナイト(Hotel Tonight)も買収した。マリオットも住宅を賃貸するホストメーカー(Hostmaker)とともに欧州の340のホテルを共有住宅に転換している。

アピアヒア(AppearHere)は、高級繁華街を支援する共有サポート企業だ。小規模ブティックや店舗に予め確保した様々な人気商品を追加で陳列し、販売向上を助けている。直接ポップアップストアを運営したりもする。

フード宅配サービスが成功している。グルメのフード宅配が人気を集め、検索、決済、宅配が結合したプラットフォームのおかげだ。ウーバーイーツ(Uber Eats)、デリバルー(Deliveroo)、配達の民族が代表的だ。不足しているキッチンは外部を改造した倉庫、トレーラー、住宅などが使われる。これを料理配達食堂という。共有キッチンもこれに該当する。最初からアウトソーシングも可能だ。英国のデリバル―は約70坪のキッチンで半径3km内の食品注文を消化する。

共有経済3.0時代に入った今、サービスとしての空間がデジタル空間にまで拡大している。外部サーバーを活用するクラウドソーシング概念だ。未来のデータセンターは、従来の不動産空間以外にも、分散された個人のハードドライブ内の使わない余分な空間が結合された形になるかもしれない。

デジタル空間の共有には、トークンの使用と小額決済が必要だ。使用履歴を記録に残し、料金を請求するためには、トークンに基づいたシステムが効果的だ。一種のプリペイドカード概念である。

共有経済は物理的な空間がプラットフォームに共有される次元を超え、デジタル空間自体が共有対象となっている。ブロックチェーン技術のおかげだ。特に最近の新型コロナ事態によって、資産の購入は減り、共有で資産を再活用する雰囲気が増えている。これは昨今の経済状況に応じた普偏的合理主義ともいえるだろう。
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