[チョン・ユシンのコラム] 金融、デジタル化の加速が大勢
執筆=チョン・ユシン西江大学技術経営大学院長

양정미 기자

登録 : 2020-06-01 10:26 | 修正 : 2020-06-01 10:29

[写真=亜洲経済(チョン・ユシン西江大学技術経営大学院長)]


医療界では新型コロナウイルス(コロナ19)がサーズ(SARS)やMERS(マーズ)に比べて伝染力が強く、変異の可能性が高いため、ワクチンやまともな治療薬で心配がなくなるまではかなり時間がかかると見ている。このため、コロナ19以降の経済は、以前とは大いに構造が変わるという意見が多い。専門家たちは、人々ができるだけ接触をしない非対面生産、非対面消費を好み、製造業であれサービス業であれ、いわゆるアンタクト(untacted)、無人ビジネス、在宅経済の活用が一般化し、これを支えるためのデジタル化の加速、5G、ビッグデータ、人工知能といった第4次産業革命インフラが早く定着するだろうとみている。

特に、流通サービス業の中でも金融は、他のどの産業よりもデジタル化、すなわちフィンテックが迅速に進められる見通しだ。なぜなら、すでに手のひらのモバイルスマートフォンを利用すれば、金融の非対面消費が容易である上、金融が無形のサービス(intangible)であるため、生産-販売-消費の周期が短いだけに、競争を通じた変化の圧力も大きいからだ。

このように、ポストコロナ時代に金融デジタル化が加速すれば、その変化はどのような方向に進むのだろうか。個人的にグローバル傾向から見た金融デジタル化は4段階で進められる。第1段階のアンバンドリング(Unbundling:分離)、第2段階のデジタルプラットフォーム、第3段階のビッグデータを活用した技術との融合、第4段階の金融と非金融の融合によるシナジー創出段階だ。

韓国の場合、昨年まではカカオペイのP2P融資投資窓オープン、Toss(トス)が送金・決済に続いて保険・証券、インターネット銀行に進出し、バンクサラダが銀行・保険・証券資産を統合した資産管理モデルを提示するなど、第2段階のデジタルプラットフォームには進入したが、第3段階まで入ったわけではない。しかし、今年初めのデータ3法(個人情報保護法、情報通信網法、信用情報法)改正案の国会通過で、専門家らは「ついに待望の第3段階進入に成功した」と評価する。なぜ待望の第3段階だと言うのか。第3段階は、データ構築と技術を融合する段階だ。ひとことでいうと、ビッグデータと第4次産業革命の核心技術であるABCD(人工知能、ブロックチェーン、クラウド、ビッグデータ)との融合を通じた消費者適合型革新金融サービスを創出できるという意味だ。それだけでなく、金融データを活用すれば、全ての産業製品の消費者行動も分析でき、金融と非金融の融合が起きる第4段階への進入も容易になる。努力次第でグローバル市場のビックテック(例:米国のGAFA、中国のBAT)のような会社の出現も不可能ではないわけだ。

では、デジタル化第3段階に入った韓国金融業界の現在の最大イシューは何か。業界では5月初めに開所したデータ取引所と、近いうちにガイドラインの発表が予定されているマイデータ産業を挙げる。金融データ取引所とは、金融データを売買できるように助けるプラットフォームで、近いうちに誕生するマイデータ産業の基礎生態系インフラであると言える。取引されるデータは識別可能な個人情報など、法的制約にとらわれない金融及び非金融情報を網羅する。

データ取引所を通じたデータ取引が練習スパーリングなら、本格的なメインイベントはマイデータ産業といえる。マイデータとは、データ事業者が個人の代わりに金融機関に散在している口座の残高や取引内容など、金融データを収集して集めたデータであり、マイデータ産業はこれを活用して多様な適合型金融サービスを提供する事業だ。ここで核心は、個人の同意の下に個人情報を集め、より良い金融サービスを提供するということ。したがって、これまで保護対象としてきた個人情報を、その個人の便益向上のために活用するということで、より積極的で、これが真の消費者保護という認識が根底にある。

マイデータ産業は、ビッグデータを活用する最初の金融新産業であり、従来の金融産業とは相当異なる効果を期待させる。第一に、消費者の最高満足と市場の効率性向上効果だ。これまで銀行、保険、証券は「分節された(separated)」市場だった。つまり、皆が顧客に最高の適合型商品を提供すると言ったが、それぞれの銀行、保険、証券会社の商品の中での最高の適合型商品であって、市場全体ではなかった。 れからはマイデータで市場全体のデータを活用すれば、個別の金融会社ではなく、市場での最高の適合型商品を提供することができる。それだけ消費者の便益を高め、競争を通じた市場の効率性も改善するということだ。

第二に、新産業としての雇用効果だ。マイデータ産業は、個人情報やデータを活用する新産業だ。そのため、既存の金融産業の雇用に打撃を与えるのではなく、新産業の多様な収益モデルの創出を通じて雇用拡大が期待できる。第三に、マイデータ産業はもちろん金融データを基本とするが、非金融情報、例えば流通、通信、医療情報などとの結合を通じた融合サービスの提供も可能だ。なので、金融デジタル化の第4段階突入による多様な収益モデルの創出だけでなく、多様なビッグデータ活用を通じてデータ経済との好循環シナジー効果が期待できる。とにかく、ポストコロナはデジタル化の加速と第4次産業革命が大勢だ。今後の金融業界の観戦ポイントだ。
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