SKテレコム、量子乱数生成チップセットの商用化へ…スマートフォン・IoT・自律走行車も「徹底したセキュリティ」

[SKテレコム、量子乱数生成チップセットの商用化へ…スマートフォン・IoT・自律走行車も「徹底したセキュリティ」]



“世界量子セキュリティトップ企業のIDQに量子乱数を作る源泉技術があるが、これを半導体チップセットの形で商用化したいのです。 チップセットを一緒に開発していただけますか?”

4年前、SKテレコムが半導体設計会社「Btree」を訪れ、このように提案した。 先月発売された世界初の量子セキュリティ5Gスマートフォン「ギャラクシーAクァンタム」の開発はこうして始まった。

2014年に設立されたBtreeはイメージセンサーのような半導体チップセットを精密設計し、このソリューションをグローバル半導体メーカーに供給するファブレス(Fabless)企業だ。 SKテレコムは世界になかった量子乱数生成(QRNG)チップセットを商用化するため、半導体設計専門企業が必ず必要だった。

◆100万回のテスト、ギャラクシーAクァンタムの誕生

「ギャラクシーAクァンタム」は量子セキュリティ技術が実生活に結びついた初の事例だ。 SF小説に登場するこの技術はモバイル用QRNGチップセット(縦・横・高さ2.5x2.5x0.8ミリ)で具現された。

「世界初のモバイル用チップセットの商用化」というミッションが始まったのは2018年初めだった。 SKテレコムとサムスン電子の経営陣が世界最大技術展示会のCESでQRNGチップセットをスマートフォンに搭載することに合意したからだ。

当時、モノのインターネット(IoT)・自律走行用のQRNGチップセット(5.0x5.0x1.1ミリ)を実用化したBtreeはより小さい大きさのモバイル用チップセットを開発しなければならなかった。 特にスマートフォンに搭載するため、チップセットのサイズを1ミリ単位に縮小するたびに、ほかの部品の設計も全て変更し、新たに作らなければならなかった。 設計図を再び渡し、また別の試作品を作ってテストする過程が繰り返された。

昨年、完全な無作為性を持つ純粋な乱数を作るために行った100万回のテストも容易ではなかった。 発光ダイオード(LED)光源部の光放出の強さとCMOSイメージセンサーのピクセルの角度を100万回調節する作業は6ヵ月間行われた。

結局、Btreeは約2年ぶりにモバイル用QRNGチップセットを世界で初めて商用化し、サムスン電子の品質基準を通過し、今年4月、量産手続きに入った。

◆「グローバルスマートフォン、IoT、自律走行市場の照準」

QRNGチップセットは2016年、USB形態の試作品から現在の超小型チップセットへと進化した。 小爪より小さい大きさだ。 LED光源部が光(量子)を放出し、この光をCMOSイメージセンサーが感知してデジタル信号に変換、乱数を生成する。 高温・低温、多湿、静電気など極限状況でも問題ない。

チップセットの内部には物理的なハッキングを防止するため、△駆動クロック(速度)調節機能 △部品別に異なる電圧を供給するマルチ電源 △電源感知・自動初期化機能 △チップセット内部のデータアクセス遮断機能などが含まれている。

SKテレコムは5G超連結時代を迎え、量子セキュリティ技術関連事業を拡大している。 すでにグローバルスマートフォン、IoT、自律走行企業にQRNGチップセットを供給する事業を進めている。

量子セキュリティ技術が搭載されたスマートフォンのラインナップを増やすだけでなく、開発者を対象にオープンAPIを共有し、スマートフォンで利用可能な量子セキュリティ基盤サービスも拡大する。 また、次世代セキュリティ機能に対する需要の高い自動車電装、クラウド産業分野に使用される半導体にもQRNGチップセットを搭載し、性能を高度化する。
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