[キム・ホギュンのコラム] 国家権力の私物化はどこまで続くか

양정미 기자

登録 : 2021-06-07 17:09 | 修正 : 2021-06-07 17:09

[写真・執筆=明知(ミョンジ)大学のキム・ホギュン経営情報学科教授]


大韓民国の国家権力の私物化がますます露骨になっている。行政府、立法府、司法府の全てにわたって国家機関が特定の個人と集団の私益を追求する手段に転落している。国家が担保する「公共性」の失踪は政権を戦利品と見なす慣行を定着させ、政治を「マイナスサム(minus sum)ゲーム 」に転落させた。

若者層に対し、公憤と挫折感を抱かせたLH職員らによる内部情報の違法な事前活用は、政権の命運を分けるかのような波紋を呼んだ。LHの退職者や現職従事者の癒着と不正が相次ぎ、LHの大々的な組織再編を招いたが、補欠選挙で表出した民心離れは解消されそうにない。関税庁の公務員が65億ウォンの政府事業を企画から発注はもとより、自分が実際所有していると疑われる企業を動員し、国家予算をセルフサービスした疑惑で、警察の取り調べを受けている。関税庁傘下の関税評価分類院が企財部の承認を受けて実体のない庁舎を建て、所属職員の半分以上が公務員特別供給アパート(マンション)の分譲を受けたのは国家権力私有化の一例に過ぎない。

行政府の私物化は、これまで「官フィア(官僚マフィア)」と呼ばれながら広がった。開発連帯の「政経癒着」が密かに結ばれた不法な関係だったとすれば、「官フィア」は職業選択の自由を根拠に公然と行われる合法的な不公正慣行だ。退職した高級公職者の再就職にとどまらず、「未来の私益」のために「現在の公益」を犠牲にする「官フィア倫理」が根付いた。行政府の各部処(省庁)は独占的権限と閉鎖的な「仕切り」文化を背景に、国家権力の私物化をますます強固にしてきた。現職にいる間は「国家の責任と危険の外注化」を通じて、権限だけあって責任は消えた業務に従事し、退職後に再就職した民間企業では再び非正規職に「責任とリスク」を押し付け、定年延長の特恵を享受することになる。現職を辞任し、仮想通貨取引所に再就職しようとする金監院副局長の事例は、国家権力を背景にした露骨な私益追求だ。これに比べ、LH事態と関税庁の事例は、退職した高級公職者が再就職した機関や企業で特恵を受けていた「官フィア」よりも進化した国家権力の私物化だ。「官フィア」が退職後の行動としての国家権力(権限)の間接的な私物化なら、現職での利益追求は直接的な私物化に分類できるだろう。

行政府が予算で私利私欲を満たす間、立法府では立法権力が私物化されている。国会議員が歳費引き上げには寛大に意気投合するのは驚くことでもない。パク・ドクフム議員は家族名義の建設会社を通じて被監査会社から1000億ウォン台の仕事を受注した疑惑が持たれている。ユン・ミヒャン、ヤン・ジョンスク議員は不法行為の疑いで国会を避難所として利用している。

司法府の「前官礼遇(高い官職にいた人物に対して、退官後も同じような待遇を与えること)」は韓国版国家権力私物化の元祖である。「無銭有罪・有銭無罪」の神話は清算されるどころか、むしろ公然とした慣行として根を下ろした。「司法の独立」の名で司法の牽制を受けない権力として位置づけられ、司法権力の私物化も進展した。

慣行の反転が急がれる。司法府は一定の職級以上は国選弁護人や大学教授などの公益活動に限って再就職できるようにすることで、「前官礼遇」がなくなるよう司法改革を進めなければならない。裁判官の前職・現職活動が経済的特恵と結びつくことがないこそ、「司法正義」に忠実した私物化のない司法府に生まれ変わることができる。


 
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