[パク・チュンシクのコラム] 政府主導のDID拡散、デジタル信頼社会を早める

양정미 기자

登録 : 2021-06-18 17:27 | 修正 : 2021-06-18 17:44

[写真・執筆=亜洲大学サイバーセキュリティ学科のパク・チュンシク教授(前韓国情報保護学会長)]


最近、政府は韓国内のブロックチェーン技術の競争力強化に向け、関連技術の開発に5年間1133億ウォンを投資する予定だと発表し、産業界の注目を集めた。科学技術情報通信部次官も、ブロックチェーン技術企業との懇談会に出席し、国内ブロックチェーン技術の発展と産業育成策に対する強い意志を示すなど、政府レベルでブロックチェーン産業の育成に力を入れているようだ。

ブロックチェーンはもはや珍しい技術ではない。ブロックチェーンを基盤とした仮想資産と代替不可能なトークン(NFT・Non Fungible Token)が世界的にブームを巻き起こしており、国内外の多くの企業がブロックチェーンに注目して関連事業を先を争って展開している。政府の今回のブロックチェーン産業育成・支援政策はこうした傾向を反映し、国民が実感できるブロックチェーンサービスを発掘・拡張することに焦点を合わせた。また、日常生活とさらに密接に結びつくことが可能な様々なブロックチェーンサービスの事例を発掘し、デジタル時代の国民生活の便益を増大させようとしているようだ。

科学技術情報通信部と韓国インターネット振興院が公開した「2021年ブロックチェーンモデル事業推進計画」では、このような方向性がより具体的に示されている。デジタル身元・資格証明、文化・芸術、物流・流通など生活の中の様々な分野で計15のブロックチェーンモデル事業が今年1年間推進される予定である中、最も多い6つのモデル事業に適用される分散ID(以下「DID」)技術が注目されている。

デジタル時代の次世代認証体系として注目を浴びているブロックチェーン基盤DID技術は、個人情報を中央サーバに一括して格納・管理していた従来の中央集中型身元認証体系とは異なり、個人情報に対する統制権を個人に与えることで「自己主権型アイデンティティ(SSI・Self-Sovereign Identity)」を実現できるのが特徴である。DID方式では、認証機関から発給された資格証明書(VC・Verifiable Credential)を個人のスマートフォンに保存した後、身元確認や資格証明が必要な場合に、自分が希望する情報だけを選んで提出できる。また、ブロックチェーン技術を基盤とするため、データの偽造や変造のリスクは少なく、データを個人がコントロールできる安全な領域に暗号化された状態で保存するため、ハッキングなどのセキュリティ脅威から守ることができる方式だ。

兵務庁のブロックチェーン基盤のデジタルウォレットサービスの構築や非対面国民年金受給権確認システムの構築、非対面電子株主総会システムの開発など、今年推進されている多くのモデル事業にDID技術を活用したサービスが多数含まれている。ブロックチェーン基盤のデジタルウォレットサービスの例を挙げると、従来は軍入隊または除隊時に大学休学・復学を申請したり、軍人専用通信・金融サービス加入、映画館前売り割引、宿舎割引など福祉サービスを利用するためには、兵務庁ホームページで兵役履行関連証明書と確認書を発給してもらい、オフラインで直接提出しなければならなかった。

しかし、新たに構築されるブロックチェーン基盤のデジタルウォレットサービスを利用すれば、このような手続き上の煩わしさや文書の偽造や変造の心配なく、各種証明書やデジタル身分証明書をDID方式で発行してもらい、迅速かつ安全で便利なスマートフォンで非対面提出ができる。行政安全部も今年初め、モバイル公務員証を導入したのに続き、年末までDID基盤のモバイル運転免許証を導入すると発表し、DIDが我々の日常生活の中で幅広く活用されることが期待される。

政府が主導するDIDモデル事業は、単にオフラインで行われていた各種苦情等のサービスをオンラインや非対面でも簡単にできるようにするだけでなく、コロナ禍で加速したデジタル時代の相互信頼性も高めるということでその意味が大きい。

デジタル世界で自分が自分であることを証明する「デジタアイデンティティ(Digital Identity)」技術は、デジタル世界を営み、様々なサービスにつながるための必須要素であり、ブロックチェーン基盤のDID方式が透明性と不変性・相互互換性を基にデジタル身元を便利かつ安全に証明できるようにする。従って、様々なDIDサービスの商用化や大衆化は、デジタル社会全般の信頼性を向上させる大きな役割を果たすとみられる。

国民が実感できる様々なDIDサービス事例の発掘・拡散はもちろん、源泉技術の確保や専門人材の育成、規制緩和など、政府レベルの積極的なブロックチェーン基盤DID産業の育成は、韓国が信頼基盤のデジタル社会へ進むための大きな助けになるだろう。
top