KDI「景気の下方リスクが一層高まった・・・対外環境悪化の影響」

[写真=聯合ニュース]


韓国経済が少しずつ回復の兆しを見せているものの、対外環境が悪化し、景気下方リスクがさらに大きくなったという国策研究機関の診断が出た。

韓国開発研究院(KDI)が9日に発表した「5月の経済動向」で「最近の韓国経済は景気が緩やかに回復しているものの、対外条件が悪化し投資と輸出増加傾向が鈍化するなど景気下方リスクがより拡大した」と明らかにした。先月「景気下方リスク拡大」に言及したことから一歩進んだのだ。KDIは先月「韓国経済は緩やかな景気回復傾向を維持しているものの、ウクライナ事態以後、対外条件が悪化し景気下方リスクが拡大した」と診断した。

KDIは「3月中に深刻な新型コロナウイルス感染症(コロナ19)拡散傾向にもかかわらず、サービス業が増加傾向を示すなど感染症拡散の否定的な影響は次第に縮小されている」と説明した。続けて「雇用条件が好調を継続した中で4月中に社会的距離の確保措置が解除され、今後サービス業の回復傾向が強化される可能性がある」と付け加えた。

今年3月の小売販売額は自動車など耐久財が大幅に減少し、2月(1.6%)に続き2.3%の低い増加率を示した。サービス業の生産も対面サービス業が一部反騰し、3.7%増加した。先月の消費者心理指数は3月(103.2)より0.6ポイント上昇した103.8を記録し、クレジットカード使用額も大幅に増加した。

雇用市場も活気を取り戻している。製造業の就業者数の増加幅が拡大し、青年層の雇用率が上昇傾向を継続するなど雇用環境は改善の流れを維持した。3月の就業者数は基底効果が減り2月より増加幅が減ったが依然として良好な増加傾向を示した。

ただ、ウクライナ事態などでグローバルサプライチェーンの撹乱が続き、主要国の政策に対する不確実性も拡大して対外環境は悪化している。KDIは「供給網支障が深刻化し原材料価格が高い水準を持続し建設投資と設備投資が制約されており、中国の主要都市で極端な封鎖措置が施行され対外条件が悪化している」と診断した。

さらに「中国輸出を中心に輸出増加傾向が鈍化し、自動車など一部産業の生産支障が持続するなど否定的な影響が現れている」とし「製造業企業心理指数が前月に続き低い水準にとどまった」と明らかにした。

先月の輸出は3月(18.2%)より縮小した12.6%の増加率を示した。品目別では石油製品(90.4%→68.8%)と半導体(38.0%→15.8%)を中心に大部分の品目で増加幅が縮小する姿を見せた。

KDIは「米国の金利引き上げ加速化に対する憂慮などで金融市場の変動性も拡大し景気下方圧力が加重された」と診断し、「対内外の金融政策に対する不確実性が高く維持され、金利と為替レートが不安定な姿を続けている」と付け加えた。
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